つわりは、ひとりで抱え込まないで
あなたは「つわり」に対して、どんなイメージをお持ちでしょうか?
- つわりに効く薬はない
- 我慢するもの
- 自然におさまるのを待つしかない
- 何も食べられない・作れない・飲めない
- 妊娠を知らせる合図
比較的、つらいイメージが多いようです。
つわりの症状には個人差がありますが、妊娠すると 約8割の方が経験する と言われています。「みんな通る道だから」と一人で抱え込んでしまう方も、少なくありません。
でも、つわりとどう向き合うか、どう過ごすかには 選択肢があります。このページでは、つわりについて知っておくと安心な情報をまとめました。
つわりとは?
妊娠初期に起こる吐き気や嘔吐、胃の不快感など、消化器を中心とした症状です。古くは 「おそ・悪阻」 とも呼ばれ、妊婦さんの大多数の方が経験されます。症状がひどい場合には、入院して点滴が必要になる方もいらっしゃいます。
一方で、まったくつわりの症状を感じない方もあります。「ちゃんと妊娠してるのかな?」「赤ちゃんは大丈夫かな?」と不安に思われる方もいらっしゃいますが、症状がないことはとても過ごしやすく、快適な妊娠生活を送ることができます。赤ちゃんを信じて、安心してお過ごしください。
つわりの時期
つわりには個人差が大きくありますが、一般的には:
- 始まり: 妊娠5週ごろ
- ピーク: 妊娠3か月目(8〜11週)
- 収まる時期: 胎盤ができあがる16週ごろ
ただし、実際は 臨月までつらい症状で悩まれる方 も少なくありません。時期や症状の出方は、人によって本当にさまざまです。
つわりの原因
西洋医学の主な仮説(4説)
実は西洋医学上、つわりの原因はまだはっきりとは分かっておらず、いくつかの仮説がありますが、医学的な立証には及んでいません。
① ホルモンバランス説
妊娠すると、受精卵の一部から hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン) というホルモンが急激に分泌され、受精卵の成長を促し、妊娠を維持する働きをします。
このhCGが急激に分泌されるため、その変化に体がついていけず、つわりが起こると考えられています。hCGホルモンは妊娠10週ごろが分泌のピークで、その後少なくなっていくため、つわりの時期と一致します。
ただし、つわりの重症度とhCGホルモンの分泌量は 必ずしも一致しない ため、hCGだけが原因ではないと考えられます。
② 異物アレルギー反応説
一種のアレルギー反応として、妊娠初期の受精卵を異物と認識して、拒否反応を起こすという仮説です。
③ 骨盤の歪みを直す説
あまり一般的には知られていませんが、吐く時にお腹に力が入ることによって、骨盤が微調整され、赤ちゃんが過ごしやすい・出産しやすい状態に整えていく、という説です。
④ その他
- 自律神経の乱れ
- 体に溜まった毒物を排泄するため
- 妊娠して、体がアルカリ性から酸性に変わったため
- ママを安静にすることで、激しく動いての流産を予防するため
- 精神的不安が大きくなるため
など、いろいろな原因とされている説がありますが、上記すべてを含め、どれも医学的には立証されていないようです。
東洋医学からみた体質傾向
東洋医学では、つわりが出やすい体質傾向があると考えられています。以下のような状態の方に、つわりが多くみられる傾向があります(あくまで傾向であり、断定ではありません):
- むくみやすい
- 足が冷える(冷えのぼせ)
- お腹が冷える
- くちびるが乾燥しやすい
- 偏頭痛もち
- 常に眼精疲労ぎみ(ドライアイも含む)
- コンタクトレンズを常時使用している
- 雨の日や前日に体調がすぐれない
- パソコン作業が多い
- めまい・たちくらみ
- 偏食(外食が多い)
- 立ち仕事
- 夜勤
- 不安を抱えている
- 便秘
つわりの代表的な症状
つわりの種類は妊婦さんの数だけ、妊娠の数だけあると言ってもいいくらい、十人十色・千差万別です。一般的には経産婦さんの場合は軽くなると言われていますが、嗜好が変わったり、症状が以前より強く出ることもあります。代表的な症状を見てみましょう。
吐き気
つわりの症状の中でもっとも一般的で、吐き気がきっかけで妊娠に気付く方も少なくありません。吐き気は突然やってきます。いつ・どこで起こるかわからない不安は、妊婦さんにとって大きなストレスになります。
吐きづわり(食べ物を全く受け付けない)
何を食べても吐いてしまい、水分さえも受け付けないことがあります。夏の暑い時期と重なると、体重が激減することもあり、体力面が心配されます。吐きすぎた結果、吐くものが何もないと血を吐くこともあります。
食べづわり(空腹になると気持ち悪い)
空腹になると吐き気が起こるので、胃に何かが入っていると落ち着きます。そのため、食べ物を常に食べている状態になりがちです。
ニオイへの過敏
ご飯の炊けるにおいで気持ち悪くなることは有名ですが、精肉店や鮮魚店のにおい、マニキュアや除光液、歯磨き粉、整髪剤、化粧品、香水などでも気持ち悪くなることがあります。お風呂の湯気や特定の香りが急に不快になったりもします。
マスクをして、できるだけ不快なにおいから距離をとるように心がけてください。
体のおもだるさ・眠気・微熱・頭痛・たちくらみ
「なんだか体がスッキリしない」「体が重たくて、動きたくない」「横になっていたい」「寝ても覚めても眠い」「なんだか熱っぽい」「頭が重い」「立ちくらみがする」──
周囲からは「甘えている」「だらけている」「気合が足りない」と思われがちですが、妊娠前に忙しくしていた方や、妊活を頑張られていた方にもよくみられます。
妊娠生活において、ママの体を労わることは、赤ちゃんを労わることでもあります。ママの今までの体の疲れを一度リセットするためにも、十分な睡眠や休養を心がけてください。
情緒不安定・マタニティブルー
妊娠(出産)をきっかけに、急にイライラしたり、涙もろくなったり、落ち込んだり、不安に押しつぶされそうになったり──
周りにいる旦那さんやお子さんにとっても大変ですが、気分の変化が自覚できているだけに、ママにとっては「感情をコントロールできない」と、さらなるストレスの原因にもなります。張りつめていた気持ちを緩めようとする体の反応でもあります。
体を休めること・体調を整えることが、ママにとって大切なお仕事です。しっかりと休養と睡眠を心がけ、目に負担をかけない生活を心がけてください。
その他の妊娠中の症状
出血しやすくなる・口のなかの症状(虫歯・口臭・歯肉炎・歯槽膿漏)・抜け毛・むくみ・冷え・腰痛・頭痛・肩こり・動悸・息切れなど、さまざまなお悩みを抱えてせっかくの妊婦生活を楽しめていない方も少なくありません。
あなたのお悩みは、ひとりだけの悩みではありません。心配せず、ご両親や旦那様・ご近所さんにも相談してみてください。
つわりの時、何を食べたらいい?
一般的には、あっさり・さっぱりした物、のどごしの良い物がいいと言われます。少しでも、1日何回にも分けて、食べれる時に・食べれるだけ・少しずつ口にしてください。どうしても食べれない時は、水に天然塩と柑橘系の果汁を加えて飲んでみてください。
食べやすい物の代表例
- おにぎり
- うどん・そうめん(冷)
- 冷めたお茶漬け
- 酢飯
- とまと
- フルーツ(冷凍も)
- ゼリー
- 豆腐
- 野菜スープ(薄味で)
意外とファーストフードのポテトの人気が高かったり、丸いものが食べたくなったり、粉もんが食べたくなったり、甘いものが欲しくなったり──とても偏った味覚となることもあります。
その時は、食べれることだけでもありがたいので、栄養の偏りを気にすることなく、食べれるものを食べられるだけ食べてください。
鍼灸みやびの考え方
ささないはり 鍼灸みやびでは、妊婦さんへの施術を10年以上にわたり続けてまいりました。
つわりは、東洋医学では 「体の中のめぐりが、お腹の赤ちゃんを迎えるために大きく変化している過程」 と捉えます。めぐりに寄り添うことで、お一人おひとりの妊娠経過に合わせた施術を組み立てていきます。
はり灸のなかでも特に刺激の少ない 「接触鍼(ささないはり)」 を中心に施術を行っており、痛みや出血がなく、妊娠初期の方にもご利用いただいております。
つわりについて、ご相談ください
鍼灸みやびでは、つわりでお悩みの方への施術メニュー 「つわりケアコース」 をご用意しております。
遠方からの方には、近隣宿泊と組み合わせた 2〜3日連続の滞在型プラン もご相談に乗ります。
よくあるご質問
Q1. つわりはいつまで続きますか?
つわりには個人差が大きくありますが、一般的には妊娠5週ごろから始まり、胎盤ができあがる16週ごろにはおさまってくるとされています。ピークは妊娠3か月目(8〜11週)です。ただし、臨月までつらい症状で悩まれる方もいらっしゃいます。
Q2. つわりが全くないのですが、赤ちゃんは大丈夫ですか?
つわりの症状を感じない方もいらっしゃいます。症状の有無と妊娠経過は必ずしも結びつくものではないため、ご不安があればかかりつけの産婦人科にご相談ください。
Q3. つわりに効く食べ物はありますか?
一般的には、あっさり・さっぱりした物、のどごしの良い物(おにぎり、うどん、ゼリー、豆腐、フルーツ等)が食べやすいと言われます。ただし「食べたいもの」「食べられるもの」を優先することがいちばん大切です。
Q4. 鍼灸はつわりに有効ですか?
鍼灸はつわりを「治す」ものではなく、妊娠経過に寄り添い、症状緩和を目的とした施術です。お一人おひとりの体質や妊娠経過によって、変化の出方には個人差があります。鍼灸みやびでは妊婦さんへの施術を10年以上続けてまいりましたので、まずはお気軽にご相談ください。
Q5. 妊娠初期から鍼灸を受けても大丈夫ですか?
はい、当院では妊娠5〜7週からのご来院もお受けしております。はり灸のなかでも特に刺激の少ない「接触鍼(ささないはり)」を中心に施術しております。ただし、切迫流産・出血傾向がある場合は、必ずかかりつけの産婦人科の許可を得たうえでご相談ください。